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弦楽四重奏曲第12番《四重奏断章》 ハ短調D.703は、フランツ・シューベルトが1820年に着手した弦楽四重奏のための楽曲。現存する12番目の弦楽四重奏曲に該当する。 第1楽章のみ完成され、第2楽章はスケッチのみで放棄されたため未完に終わった。この年シューベルトは、重大なアイデンティティ・クライシスに見舞われ、着手した大概の作品をおなじように放棄している。とはいえ《四重奏断章》は、シューベルト後期の偉大な弦楽四重奏曲の先駆的な作品であり、劇的で気魄に富んだ表現は、シューベルトの以前の四重奏曲にはみられないものである。第1楽章の初演はシューベルトが亡くなってから約40年後の、1867年3月1日にウィーンにおいてヨーゼフ・ヘルメスベルガー率いるヘルメスベルガー弦楽四重奏団により行われた。 第2楽章も、まれに演奏や録音がされることがある。(ジュリアード弦楽四重奏団のCBSレコード盤等) ==概要== *第1楽章:Allegro assai、8分の6拍子、ハ短調 - 半音階的なトレモロ音形で始まる。形式的にはソナタ形式をかなり大胆に変形して用いており、ロンドソナタ形式にもいくぶん近い。演奏時間は約10分。 *第2楽章:Andante、変イ長調 - 41小節のみのスケッチ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「弦楽四重奏曲第12番 (シューベルト)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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